夏の代表的な果物といえば、スイカを思い浮かべる方も多いでしょう。鮮やかな赤色で、ジューシーな甘みが人気のスイカですが、糖質が多く含まれているため食べ方にはポイントがあります。本記事ではスイカの糖質量や血糖値への影響、さらにはGI値についてもご紹介します。GI値とはどのような指標なのか、スイカのGI値はどのくらいなのかを理解することで糖質コントロールに役立てたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
スイカの糖質量と血糖値との関係
スイカの果肉100gあたりの糖質量は9.5gです。
この量自体は決して高くありませんが、スイカは一度に食べる量が比較的多い果物です。例えば、スイカ1/8切れでは約350gを食べることになり、その糖質量は約33gとなります。
スイカをはじめ果物に含まれている糖質が「果糖」です。果糖は直接血糖値を上昇させませんが、果物には血糖値の上昇に関与するブドウ糖も含まれています。スイカを一度にたくさん食べると、急激な血糖値の上昇を招く可能性があります。
糖尿病など血糖コントロールが必要な方は、スイカの糖質量を把握したうえで適切に摂取することが大切です。
スイカのGI値とは
スイカは多くの人に親しまれている夏の代表的な果物ですが、食べ過ぎによる糖質の過剰摂取には注意が必要です。
スイカを健康的に食べるためには、糖質の含有量はもちろん、血糖値の上昇度合いを示す「GI値」を理解しておくことがおすすめ。スイカのGI値を知ることで、適切な糖質コントロールに役立ちます。
2024年スイカ人気ランキング
※2024年4~8月のデータGI値とは
GI値とは「グリセミック・インデックス(Glycemic Index)」の略であり、ある食品の血糖値の上昇度合いを数値化したもの。一般的にGI値が70以上の食品を「高GI食品」、55以下の食品を「低GI食品」と定義づけられています。
高GI食品は血糖値が上昇しやすく、低GI食品は血糖値が上昇しにくい食品であるといえ、糖尿病などの生活習慣病の予防や治療のほか、ダイエット中の食事などにも活用されています。
スイカのGI値
スイカのGI値は58です。スイカおよび他の果物のGI値は以下の通りです。
食品名 | GI値 |
---|---|
すいか | 58 |
キウイフルーツ | 55 |
バナナ | 51 |
柿 | 50 |
ぶどう | 50 |
桃 | 42 |
メロン | 42 |
いちご | 40 |
オレンジ | 39 |
洋梨 | 38 |
りんご | 37 |
スイカは果物の中ではやや高めのGI値ですが、一般的にGI値が高いとされる白米のGI値は77です。この値を踏まえれば、果物は全体的にGI値の低い食べ物であるといえます。
果物は栄養価が高く、糖質制限中の方にも適量ならば取り入れやすい食品です。自分の体調や目的に合わせて、上手にGI値を活用してみましょう。
スイカを上手に食べる方法
スイカは一度に摂取する糖質量の含有量やGI値をみても、
適量を守る
厚生労働省・農林水産省による「食事バランスガイド」では、1日あたりの果物の摂取目安量を200g(可食部)程度としています。
これを踏まえた場合、一般的なサイズのスイカ(5kgくらい)1/16〜1/15程度が1日あたりのスイカの適量であるといえます。
スーパーなどでよく見かけるカットされたスイカが1/8だとすると、この量の半分が1日分の目安量になります。
ただし糖尿病などで食事療法中の方は、医師や管理栄養士に相談しながらスイカの適量を決めましょう。
他の食品と組み合わせる
スイカはそのまま食べても美味しい果物ですが、血糖値の上昇に着目すれば他の食品と組み合わせることもおすすめです。
例えば、ナッツ類など食物繊維の多い食品と一緒に食べると、糖質の吸収を遅らせて血糖値の上昇を抑えられます。
また、ヨーグルトなどと一緒に食べても良いでしょう。たんぱく質を多く含む食べ物と一緒に食べても、血糖値の上昇は緩やかになります。
このように、スイカと組み合わせる食品を工夫することでスイカの糖質を上手にコントロールできるうえ、あらたな美味しさも発見できます。
ただしカロリーを抑えたい方は、一緒に合わせる食品のカロリーに注意しましょう。
まとめ
果物の中ではGI値が高めのスイカですが、必要以上に控えたり食べないようにしたりする必要はありません。旬の美味しいスイカは、むしろ存分に味わうべきです。
ただし、スイカを一度にたくさん食べ過ぎると、血糖値を急上昇させる可能性があることを理解しておきましょう。また、食べ過ぎが続けばカロリーオーバーを招き、肥満の原因にもなりかねません。
1日あたりの適量を守って、美味しいスイカを健康的に楽しみましょう。