小玉すいかをご存じでしょうか。通常のすいかに比べて小さめなので、家庭菜園でも栽培できる人気のすいかです。
では、小玉すいかを自宅で栽培したいときは、どのようなステップを踏めばいいのでしょうか。育て方のコツやポイントも知っておきたいですよね。
この記事では、小玉すいかをご家庭で栽培する方法などを解説します。この記事を読めば、家庭菜園初心者でも美味しい小玉すいかを収穫できるかもしれません!
小玉すいかとは:小玉すいかの特徴と魅力
小玉すいかとは、直径が20cmほど、重さは2kg弱の小さなすいかのことです。
皮がとても薄いため可食部が多く、果肉が均一に甘いという特徴があります。一般的なすいかに比べてかなり小さいため、保存場所にも困りません。
現代の日本では、核家族化が進んでいます。大きなすいかを購入しても、食べきれないというご家庭もあるのではないでしょうか。このような時代背景もあり、小玉すいかは近年急速にニーズが拡大している品種でもあるのです。
育て方の基本:種まきから定植、収穫までのステップ
小玉すいかは場所を取らないため、家庭菜園でも挑戦しやすいすいかです。ここからは、小玉すいかの育て方の基本を解説しましょう。
小玉すいか栽培の流れ
小玉すいかの栽培の流れの目安は、以下の通りです。
- 種まき時期:3月~4月
- 植え付け時期:
- 関東地方 5月の連休前後
- 暖地 4下旬から5月上旬頃
- 中間地 5上旬から5月中旬頃
- 冷涼地 5月中旬から5月下旬頃
- 開花時期:6月~7月
- 収穫時期:8月~9月
小玉すいかは、植え付けてから約90日程度で収穫できます。通常のすいかと比べても収穫までの期間が短いので、初心者でも栽培しやすいといえるでしょう。
種まきのポイント
まずは小玉すいか栽培の最初のステップ、種まきの流れを解説します。
- 育苗ポットに赤玉土を入れ、土の真ん中に指で穴を開けて種を2、3粒入れる。
- 上から土をかぶせ、水をたっぷり与える
- 土が乾燥しないように適度に水をやり、温かい場所に置いて発芽させる
- 発芽後は、土が乾いたら水を与えるようにする
- 本葉が4枚~5枚程度に成長したら、プランターに植え付ける
小玉すいかの種まきは、育苗ポットを使用するのがポイントです。育苗ポットで育ててから植え付けをすることで、その後の成長が揃いやすくなります。
プランター栽培、土づくりのポイント
続いて、プランターへの植え付けの流れを解説します。
- プランターを用意して、野菜用培養土を入れる
- 土を平らに整えたら穴を開け、苗を浅く植え付ける。
- 最後に水をたっぷり与える
ポイントは、プランターの大きさと植え付ける苗の数に注意することです。小玉すいかは、深く根を張って成長します。小さいプランターに苗を複数植えてしまうと、上手く育ちません。90cm程度のプランターであれば、苗は2株が目安です。
支柱立てと摘心
プランターへの植え付けと同時に、支柱を用意しましょう。
小玉すいかは、成長の過程でつるがどんどん伸びていきます。つるが伸びてきたら、支柱に巻きつけましょう。このように空中栽培すれば、狭いスペースでもすいかを上手に育てられます。
支柱を設置してから10日程経過し、本葉が6枚出たタイミングで摘芯します。摘芯とは、小玉すいかの親づるの先端を摘み取る作業のことです。摘芯することで親づるが伸びなくなり、子づるの成長を促すことができます。
収穫のタイミング
小玉すいかの花が咲いて30日~40日程度経過すれば、いよいよ収穫です。
実についている巻きひげが枯れ、実を叩いたときにボンボンという低い音がすれば、収穫のベストタイミング。ヘタの付け根からハサミで切り取りましょう。
病気と害虫対策:小玉すいかのトラブルシューティング
家庭菜園でも挑戦しやすい小玉すいかですが、病害虫には注意が必要です。
ここからは、小玉すいかの注意すべき病害虫について、解説します。
小玉すいかはうどんこ病に要注意
小玉すいか栽培で気をつけなければならない病気のひとつは、うどんこ病です。
うどんこ病とは、すいかの葉やつるなどに白い斑点ができる病気のことです。初夏や秋の雨が少ないときなど、高温で乾燥している時期に発症しやすいといわれています。放っておくと葉が枯れてしまうので、早めの対策が必要です。
うどんこ病を防ぐには、風通しや日当たり、土の水はけを良くすることが大切です。不要な葉を摘んで風通しを良くし、日の光を全体にしっかり与えるようにしましょう。
万が一うどんこ病を発症してしまったら、初期の段階であれば白い斑点がある葉を取り除くことで症状は収まります。斑点が広範囲に渡る場合は、薬剤を使用しましょう。
ウリハムシやアブラムシから守る方法
小玉すいかにつきやすい害虫は、ウリハムシやアブラムシなどです。
ウリハムシは体長7~8mm程度の茶色い虫で、葉を食べて穴だらけにしてしまいます。アブラムシは、体長1~2mm程度の小さな虫です。集団で植物に住みつき、植物の汁を吸って生育を妨げます。
予防法は、そもそも害虫を寄せ付けないことです。周囲に銀色のテープなどを貼っておけば、飛来を防げるでしょう。もし害虫の姿を見つけたら、すぐに駆除することも大切です。
楽しみ方とレシピ:収穫した小玉すいかを活用しよう
手塩にかけて育てた小玉すいか。せっかくなら美味しく食べたいですよね。ここからは、おすすめの小玉すいかの食べ方をご紹介します。
半分にカットしてそのまま食べる
小玉すいかを半分にカットし、そのままスプーンですくって食べてみましょう。
小玉すいかは小ぶりで、食べきりサイズです。大きなすいかのように、切り分ける必要はありません。小玉すいかならではのとても贅沢な食べ方ですし、果汁を余すことなく堪能できるでしょう。
小玉すいかのフルーツポンチ
小玉すいかは、フルーツポンチにアレンジするのもおすすめです。
小玉すいかを半分にカットして、果肉をくり抜きます。皮は容器として使用するので、取っておきましょう。
果肉をくり抜いた小玉すいかの中に、お好みのフルーツやすいかの果肉、サイダーを注ぎ入れれば、フルーツポンチの完成です。
まとめ
家庭菜園でも挑戦しやすい小玉すいか。基本のステップをしっかり守れば、ご自宅で甘くて美味しい小玉すいかを栽培できるかもしれません。
収穫した小玉すいかは、半分にカットしてそのまま食べてもよし、アレンジレシピを活用するもよし。手塩にかけて育てた小玉すいかは、美味しさも格別です。
すいか好きな方は、ぜひご自宅で小玉すいかを栽培してみてはいかがでしょうか。